浅草着物工房 asakusa-kimono.net
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刺し子の生地は木綿糸で縫いが施されています。
今ではこれが生地の個性やデザインになっていますが、
本来は寒さが厳しい北国の冬を過ごす為の”布地の補強、保温”の刺し縫いでした。
次第にそれが装飾となり、今に伝わっています。機能的な意味合いから派生した装飾はまさしく用と美を体現する民芸品です。

浅草などの下町のお祭りにもこの刺し子の鯉口を見ることが多いです。
刺し子の生地そのものが”男性的”だと私は感じていますが、
御神輿を担ぐ益荒男達のその風情ととても合っていると思います。

今回はその刺し子生地を生活感の溢れるものに使ってみたいと思いました。
刺し子で”座布団”を作ってみました!
器用なペールさん
表柄は風神の手拭い
裏柄は結び雁金の手拭い
スエーデンから来たペールさんが座布団作りにチャレンジしました。ペールさんは「スエーデンは神様が”雷”を起して作った国だ」とおっしゃっていたので、お!これは浅草の風神・雷神様と共通するのでは?とむりくりこじつけて、風神様の手ぬぐいを探してみました。
刺し子の手拭い三枚で制作開始です。この手拭いと合わせて1/3を無地にして作ってみました。
裏側は信州の武将真田氏が使っていた「結び雁金」紋柄です。

ところでスエーデンでは幼少期に身に付けさせる事が一つあるそうです。それは一人の時間を楽しむ為の趣味を持つ事。長い冬の間に彼等が時間を有効に使う為に、必ず何かひとつは没頭出来る趣味を持っているのだそうです。男性でも編み物を電車の中でしていたりするのを見かけるそうです。ペールさんも非常に器用な方でした。運針を両利きでこなしていました!(凄い!)彼はお家で色々な縫い物をしていたそうです。
座布団の4倍の綿
角の作り方がミソ!
座布団の綿入れって意外と難しいものです。
四角にしっかり先端まで綿を入れるにはコツがあります。
このように綿のシートを畳んで入れ込むので、何度もこの綿は打ち直して使うことが出来ます。
座布団は房があってこそ!
夫婦座布団をつくりました!
座布団にカバーをするのも良いのですが、日本の座布団は四角の房と、真ん中の房がポイントのデザインになっているだけではなく、綿を留めている役割もしています。日本の座布団の房は”機能美”そのものです。
お疲れ様でした!

座布団作りにご興味ある方はいつでもお教え致します♪♪
江戸風鈴は吹きガラスでできた伝統工芸品です。
素朴な音色はどこかで聞いたことのある音。
ガラスのコップの中に氷が当たる音に似ていて、
それは控えめで涼やかな音色です。
カラカラという音に聞こえます。

きっと生活の中で「あ!」というような
嬉しい発見をしたような、生活の中の最上級の
音をずっと聞いていたくて、誰かにも聞いて欲しくて
作ったのではないかと思うときがあります。
中国から農業(稲作)と共に伝わった二十四節気という暦は日本の気候とはズレが生じるそうで、それに調整を加えた雑節という暦が日本の旧暦となっていたそうです。今でも私たちの日常生活の中では天気予報で「節分」や「立秋」などと季節の移り変わりの時に聞く事があります。

それと同時に、昔は日本人の生活には、ハレとケという日常、非日常の生活パターンの区切りの考え方も今よりも色濃くあったようです。

■ハレ…非日常の行事。七五三、成人式、結婚式、祭事など。
■ケ…日常の生活。


結婚式
三社祭
着物はこの旧暦を意識した”衣替え”とハレとケを意識した”格式”が色濃く残っているので、着物=ややこしいという印象を持たれがちです。本当はややこしいのではなくて、生活様式が変わったので慣れないだけですが、知ると楽しいものです♪

■衣替え…春~冬は袷の着物、ただし6月は着物は単衣で帯や襦袢は透けるものなどの区切り方
■格式…晴れの席では振袖、訪問着、紬やウールの半巾帯はダメ、また歌舞伎鑑賞に浴衣と下駄は議論になったりと。
■社会的立場…独身、既婚、学生、名家の奥方、お妾さん、芸者さんなどの着物、着方の違い。

明治時代以降に改定された暦の読み方と、戦争によって着物から洋服へと変化していった結果が現代なので、もはや着物にまつわるものは、知識→体験(慣れ)→楽しみ事として理解していく順序になっているようです。

今、日本の文化に関わるお仕事をされている人以外の日本人の大多数の意識の中で、着物そのものが非日常なものになりつつあると思います。着物そのものが”ハレ”(非日常)なのかも知れません。


■□□ 浴衣が今の日本の情緒を教えてくれる

ところが浴衣に関してだけは、何か違う気がします。徐々に若い人たちの間でも着用率は上がっているし、アパレルメーカーも夏のアイテムの一つに浴衣を作り始めています。そしてテレビCMでも着物や浴衣着用率は上がってきています。
この浴衣の人気は、先ほど言ったような着物のややこしさを持たない気楽さが魅力の一つであるという言い方もできるし、浴衣というのは昔からの日本の生活のケ(日常)の部分を担っていただけあって、今の洋服の意識と近いのかも知れないです。

そして浴衣そのものの中にもハレとケがあるような気がしています。私たちは普段の生活の中では、お仕事をしてその後にお裁縫のお稽古に行き、浴衣会や花火大会などのお披露目の日を目指しながら、今年のなりたい自分を夢(妄想)を見ながらチクチクとやるわけです♪こうなるともはや浴衣は夏の”ハレ”を演出するワードローブの一つになります!

お仕立て中♪
そんなハレの浴衣の日の楽しみ方を少しずつご紹介します!!